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「生」と「死」の貴重な体験に遭遇した。


6月上旬、公園から戻っていたとき園の近くで、羽が生え揃っていない「ヒナスズメ」
が内臓を少し出して上向きで死んでいた。それを見つけた園長は、園児達にヒナが
死んでいるのを見せた。

幼児達にどう目に映ったか?
奇っ怪な声を出す子もいない。汚いという子もいない。毛嫌いする子もいなかった。
丸く囲んで静かに覗き込んでいる。
園長は続けた。きっと、屋根の上にスズメの巣があってそこから落ちてしまったのだろう。
お母さんスズメがエサを運んでくるのを待っていて、身を乗り出しすぎてバランスを崩し
落ちてしまったのだろう。こういうことはスズメにはときどき起こることだと話した。

園長はどうするか?
何も考えていなかったけれど、うまいこと公園で使った幼児用シャベルを持っていた
ので、二つのシャベルを使って1つのシャベルに乗せ、園の花壇の端に穴を掘って
埋めた。

園児達はどうしたか?
園長は何も言わなかったのに、幼児達は黙ってしばらく手を合わせ、黙とうしていた。
何を祈ったのだろうか?雑に祈る子は一人もいなかった。丁寧に何かを祈っていた。
この尊い幼児の祈りは何だったのだろうか。すばらしい心を持った子ども達である。

園終了後、園児達はどうしたか?
外へ出て一目散に花壇へ行き、迎えの保護者に「この出来事」を堰を切ったように
興奮して話していた。

とても良い教材内容にであった。
都会でこのような機会にはあまり出会わないでしょうし、出会っても毛嫌いしたように
「死んでしまったもの」を扱うのが普通ではないだろうか。

いつでもどこでも「心の教育」を行う教材はありますと伝えたい。



June 12, 2013